【第3回】不登校 中学2年〜学校には絶対行かないと行っていた息子が自ら登校する???

不登校 中学校

 

母

この記事は【母】が書いております

 

前回の記事では、担任の先生とのやり取りから学校に行くのを辞めた、という話をお伝えしました。

当時は思い出すだけでカーッと頭に血がのぼっていましたが、今はもう思い出しても感情が乱れることもないですし、ホント感謝の出来事となっていますね。

辛い出来事を細胞レベルに達するまで味わされたことで、「もうたくさん!」と自分の中で変化が生まれた。

それが呼び水となって、新たな道を探すことを始めた。

私の場合はこの流れだったようです。

 

困難、苦難に向き合っているときは本当に辛い。

苦しんでいる過去の私に今の私がアドバイスをするならこう伝えるでしょう。

「将来の私はこの経験をどう思って見ているか想像してごらん。

未来の自分から見てみるということですね。

 

私
過去の私

何でこんなことばかり続くんだ・・・(><)

母
現在の私

あの経験がなければ、今の私達はない。

 

悩んでいるときは現在という時間空間に入り込んでしまいがちですが、未来からみると感謝の記憶に変わることもあるということです。

  • 過去→辛い経験
  • 未来→感謝の経験

起きた出来事はたった一つなのにね。。。

 

さて、中学2年の話に入ります。

2年の時の担任の先生(以下、M先生)は天然キャラが入っていて、息子と2人で笑ってしまうこともしばしばでした(汗)

唯一中学校の中での明るい部分の話になります。

 

不登校の子供の母親である私にM先生が繰り返し言った言葉とは・・

中学1年次の出来事もあり、私は2年次の担任となったM先生に対し、最初は警戒心を持って接していたんですよね。

M先生との対応はできるだけ事務的なものにしよう、嫌なことは毅然とした態度で断ろう、とも思っていました。

このような気持ちがあったので最初は本当に当たり障りのないやり取りです(汗)

でも、M先生は拒絶の姿勢を示す私に毎回温かい心で接してくれ、次第にその心が私にも伝わってくるようになっていきました。

そして、M先生と会話をする中で、私の潜在意識下まで入ってしまったある言葉があります。

 

「絶対無理させないで・・」

この言葉なんですよね。

 

子供が不登校になると、電話でのやり取りが親にとっては結構苦痛なもの。

学校から電話が来て、

「〇〇くんはいかがですか?」

と言われる度に、

私は、(登校できなくて申し訳ありません)と心の中で思い、子供を登校させられない自分を責めてしまっていたのです。

 

 

なぜなんでしょうね〜、悪いことをしている感覚になってしまうのは私だけではないと思います。

そうなると矛先がまた息子の方に向いてしまって、どこかで息子を通わせようとする気持ちが湧きあがり、ホント矛盾していましたよね。

これが昭和の垢なのか?(笑)

本当に困ったものです。

 

M先生は、そんな私の「息子を学校に通わせよう」と言う心の声を聴いていたのかもしれません。

だから、

「お母さん、絶対無理させないでください!」

といい続けてくれたのでしょう。

 

今書きながら思いますが、当時の私の息子へ向き合い方が相当危険だったということでしょうか?

電話が来る→息子を責める

先生には電話を切った後に起こる私の行動が見えていて、それを止めようとしてくれていたのかもしれません。

 

このように、M先生は心を大切にしてくれた先生だったと振り返っています。

さて、ここからM先生の本領発揮ですよー!

私の心のガードを下げてくれるおもしろ事件が次々出てきます。

 

私たちの笑いのツボとなったM先生はこんな人です!

ここでは、私が印象に残っているM先生というのを簡単に紹介したいと思います。

ただ、私の面白いと感じる感覚も人とずれていることが多いことに最近気付きまして(笑)、あくまで私の中で感じる笑いのツボな部分であることをご理解下さい。

M先生は極度の方向音痴?家庭訪問から学校に帰れない件

M先生の意外な一面を見たのは家庭訪問に来てくださった時のことでした。

その時に話した内容はなーんにも覚えていませんが、帰る間際に放った言葉が私は忘れられません。

 

M先生
M先生

◯◯くん、先生ちゃんと学校に帰れるかな?
この道、右、左どっちに行けばいい?

息子
息子

・・・(先生、学校見えてますよ)

そう、我が家は学校が見えるくらいに近いのです(笑)

 

 

M先生の天然キャラか、和ませようとか意図したくれたものかはわからないのですが、どちらにしても私達の心がポッと明るくなった出来事だったことに変わりはありません。

何気ないこうした緩みも不登校親子には必要ですよね。

M先生が生徒の男女間の仲を取り持つ件

また、こんなこともありました。

いつものように学校から電話が来て、

 

M先生
M先生

あのー、お母さんにこんなことをお願いしていいものかどうか・・・

母

はい、何でしょうか?

M先生
M先生

実はですね、クラスの女の子に◯◯くんとメールしたいと言われまして・・・

母

えっ?

・・・
そうなんですね(^_^;)

 

 

先生からこんな電話が来ると思います?(笑)

 

これもM先生の人柄によるところが大きいんでしょうね。

生徒達に好かれているんだな、と思えました。

 

私

先生がこう言ってるけど、どうする?

息子
息子

メールくらいならいいよー

こうして、私は配布物を取りに行く際に私は息子のメールアドレスを持って行ったのでした。

M先生が運動会で◯◯年ぶりに走る件

M先生は無理強いをさせないことを基本スタンスに、でも、息子とのコミュニケーションを図ることもしてくれていました。

毎年秋にある運動会の時には、

 

M先生
M先生

先生ね、◯◯年ぶりに走るんだよ。走れるかなぁ?
◯◯くん見にこない???

息子
息子

(どうしようかな・・・)
(行って見ようかな・・)

そして、なんと、

息子が自分から登校したのです!!!

 

運動会だったから行きやすいというのはあったとは思っています。

でもね、1年の時学校であれほど嫌な経験をして、しかも頑固で意志の強い息子です。

その息子を学校に向かわせた!

母親の私からしたら、これは相当すごいこと。

 

人の心を動かすのは人の心。

このとき私はこう思いましたね。

 

回想〜今の私があるのはM先生のおかげ

息子の11年間に渡る不登校の歴史の中で、M先生との出会いは本当に大きかったです。

私がM先生から学んだことは、

  • 「無理に登校させない」こと
  • 焦らず、ゆっくり、ゆっくり、心を通わせていくこと

この2つでしょうか。

 

言葉にするとこうなってしまうのですが、本当はもっと深いんですよ。

 

不登校の子供への接し方というのは意外とシンプルなのかもしれないと私は思うようになっています。

どういうことかというと、

まずは自分の頭を空っぽにしてが子をを丸ごと感じてみて下さい、ということです。

お子さんは喜んでいる?怒っている?哀しんでいる?楽しんでいる?

お子さんの声なき声に耳を傾けてみて下さい。

 

 

私自身がM先生から学んだことが、この相手を感じるということなのです。

相手を感じるためには、意識をそちらに向けないといけませんよね?

頭でゴチャゴチャ考えていたら、考えることに意識が行ってしまい感じることがおろそかになってしまいます。

なんとなく伝わります?

実は私自身が頭でゴチャゴチャ考えてしまう、いわゆる頭でっかちなタイプでして、理屈を大切にする傾向があるんですよね。

これは今もチョロチョロ顔を出します(苦笑)

 

私に限らず多くの方もそうかもしれません。

ただ、

頭で考え過ぎてしまうとお子さんの様子を感じることができなくなってしまうので、そこそこに注意していただきたいです。

 

不登校の子供は感受性が強い子が多いです。

あなたの悩む様子、困っている様子、哀しんでいる様子・・・全て感じ取っていますよ。

お子さんが感じているのと同じくらいに、あなたはお子さんのことを感じてあげているでしょうか?

 

私がそうだったのですが、私は子供の心を無視して、頭で考えたことを子供に押し付けようとしていました。

「どうしたら学校にいくのだろう???」と。

でも、残念ながら、こうしたことをするほどに子供の心は遠のいていきました。

 

例えばなのですが、

ここで今、あなたとお子さんが言葉のない世界にいると仮定してみて下さい。

あなたはお子さんと会話できていますか?

お子さんの声が聴こえていますか?

 

誰でも人間ですから頭で考えてしまうこともあるし、子供ではなく自分に矢印が向いてしまうことも多々あります。

私自身が自分に矢印が向きっぱなしのエゴの強い母親だったからよくわかるのですが、この自分のよくないクセを直すために息子の不登校があったんですよ。

息子の不登校が改善せず復学ができなかったのは、それだけ私のクセが強かったということ(汗)

そう思っています。

 

M先生から学んだことは、心と心で会話するこということです。

見えない部分のことなので伝えることが難しいのですが、なんとなくでも伝わったら嬉しいです。

 

今でもM先生のことは時々思い出しますね。

たくさんのことを教えてくれた先生でした。

できれば3年次の担任もM先生がいいなぁと親子で希望していましたが、M先生が学校にいるだけでもいいか・・・と少しだけ明るい気持ちになっていたことを思い出します。

でも、私達には楽な道は用意されていないようで(笑)、私達はM先生の退職を離任式のお知らせで知ることになるのです。

 

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