この記事は【母】が書いています
前回は、カテキョー君の記事をお届け致しました。
【家庭教師と不登校息子の大冒険 第1回】カテキョー君が記事を書いてくれました
【家庭教師と不登校息子の大冒険 第2回】【こぐま】君との勉強はジャングルを歩く冒険物語
私自身、カテキョー君とは指導に来てくださる度に話はしているのですが、こうして文章で読むことで、
「なるほど〜」
「そういう視点でみているのか」
と、まるで新しいことを知ったような新鮮な気持ちになりました。
文章とは本当に面白いものです。
8年のお付き合いがあるにもかかわらず、文章を通して気づくというのがあるのですから・・・
そして改めて思ったことが、
「カテキョー君を通して不登校を書いてみることで、不登校の新たな側面を見出すことができるのではないか?」
というもの。
今までは、「息子を支えてくれている」というのが私の中でのカテキョー君の存在でした。
でも、よく考えてみると、不登校の息子が心を開き、信頼を寄せているのには、それなりの接し方が絶対あるはずで、そこを明らかにして言語化していくことで、不登校のお子さんがいらっしゃる方、不登校のお子さんと接する機会のある方の参考になるのではないかと。
↑
もっと早く気付けよという話です💦
これは、私にとっての本当に「盲点」でした。
・不登校の子供に対して不登校をの子供として接しないということができるのはなぜなのか?
・カテキョー君のどんな言動、行動が息子に影響を与えていたのだろうか?
・息子がここまでカテキョー君を信頼するに至ったのは、どのようなことがあったからなのだろうか?
このようなことを思い出し、振り返りながら探ってみようと思います
不登校はいろんな角度からみることで、理解が進むものと私は思っています。
今回のこの記事がどのようになるかは私にも正直わかりませんが、シナリオや構成は考えずに、時系列に思ったことをツラツラと書いてみようと思いました。
一緒にお付き合いいただけたら嬉しいです。
不登校の息子に紹介されたカテキョー君の第一印象
息子とカテキョー君との出会いは、2013年11月。
息子が中学3年生の時でした。
紹介してくれたのは、カウンセリングドクターです。
当時の息子の状況を簡単に話すと、中学は完全不登校でほとんどがお家生活でした。
(息子曰く、もっともつまらなかったのが中学校とのことです)
当時はまだ私は息子の学力を心配する普通の母親でして、勉強は家庭教師のト◯イを利用して、週二回指導にきていただいていました。
(息子のことですから、担当の先生を変えながらです汗)
家庭教師のト◯イはカウンセリングドクターのおすすめでもあったのですが、ある時カウンセリングドクターがこう切り出しました。
◯◯君にピッタリの家庭教師がいる!
はい・・・。
◯◯君が疑問に思うようなことも面白がってくれるような人だから
しかも、自身ありげに笑顔^^
あ、そうですか?わかりました、会ってみます。
なんだか素っ気ない感じ(苦笑)
よかったらお願いするし、合わなかったらそれまでと思っていたのでしょうか?
私自身はといえば、
(へー、本当に???)
(息子と合う人はそうそういないぞー^^;)
な気持ち。
でも、ものすごく興味が沸いたのは事実です。
ドクターが言うんですから、
「普通の人ではない!」
のは確実。
電話番号をいただいたので、私は早速電話をしました。
(生真面目な方なんだろうな・・・)
私が思う地元の国立大のイメージから、そんな風に想像していたのです。
しかしながら、電話の声は、
あ、どもー^^
やたら軽くて、拍子抜け笑
当時は気付きませんでしたが、これも私の悪い癖、先入観ですね。
私の持つ大学のイメージから、「カテキョー君はこんな方」と勝手に創り上げてしまっていました。
カテキョー君が我が家にやってきました!
それから数日後、カテキョー君は我が家にやってきました。
初日は「初めまして」の雑談ですね。
私は最初の挨拶だけをして、息子と2人で話し合ったもらったように覚えています。
初対面でありながらも2時間近く話をしていました。
そういえば、この最初の話の内容のことは息子からも聞いていないですね。
ただ、息子の返事は、
「とりあえず、ト◯イと並行してカテキョー君の指導も受けてみる」
とのこと。
結局、約2ヶ月後にト◯イを打ち切ることになり、カテキョー君との二人三脚が始まることになったのです。
カテキョー君と家庭教師ト◯イとの大きな違いは何か?
そして、これは後に息子から聞いた話。
最初はカテキョー君もト◯イと同じような指導の仕方だったということ。
つまりは、教科書に沿って勉強を教えるというスタイルですね。
(当たり前といえば当たり前💦)
でも、息子が求めていたのはテキスト通りや点数稼ぎの勉強ではなくて、自分の疑問を解消する根源的、本質的な勉強です。
「テキストは読めばわかるから、僕のわからないことを教えてください。」
な感じだったといえばおわかりになるでしょうか?
そうして出てくる質問が、
- なんで1+1=2なのか?
- なんで将軍や天皇の名前を覚えないといけないのか?
- 人が亡くなるとなぜ「生前」というのか?なぜ「死前」ではないのか?
- 眉毛(眉の毛)すね毛(すねの毛)はわかる。ヒゲの「ヒ」とまつ毛の「まつ」は何を示す?
などなど(苦笑)
私からすると、よく思いつくなぁと思うものばかりで・・・
今思うと、カテキョー君も面食らったかもしれませんね。
カテキョー君は家庭教師として来ているわけで、しかもお金を頂くとなると、
「勉強を教えないといけない」
と思っていたと思うんですよ。
まぁ、家庭教師の存在というのは、志望校に合格するためとか学力アップを図るために利用するのが普通ですからね。
でも、当の息子はそんなことを求めてはいなくて、上記のような疑問をカテキョー君にぶつける(笑)
息子にしてみれば、
- 知らないことは知りたい
- 腑に落ちないままでは勉強しててもモヤっと感が残る
ということだったのでしょう。
理由や覚える必要性がわかればスッキリするし、わからないことを解決するのが勉強の醍醐味でもあります。
よくわからないままに暗記しろと言われればできるけど、そんな勉強に何の意味がある?
というのが息子の本心だったのかもしれません。
一方、カテキョー君にしてみれば、
- テキストの勉強ではなく息子の疑問を解消するだけの勉強でいいのだろうか?
- これから、高校、大学と進学するのに、それらをカバーできるような勉強をしなくていいのだろうか?
- このままでは遅れてしまう
と思ったこともあったんじゃないかな?
極端な話、息子の疑問を聞いて、それに伴う雑談で終わる日もあるわけです。
テキスト的には1ページも進まないことがあるのはザラで(苦笑)
受験を目指すご家庭であれば、
「お金を払っているんだから、ちゃんと受かるように指導をお願いします」
となるのが普通ですし、カテキョー君も最初はそのつもりだったと思います。
その時の私はどう思っていたかというと、確かに勉強も大事かもしれないけど、真っ暗闇の中学時代でしたからね、こうして家族以外の人とコミュニケーションを取ることも大切だよねという感じだったですね。
でも、カテキョー君と勉強している息子はなぜか楽しそうなのです。
カテキョー君と出会ってからイキイキと表情が輝き始めたのです。
確かに小さい頃から「なんで?」が多かった息子で、私はそれに答えられなかったんですよね💦
息子のそのような性格から、息子に合った勉強法のスイッチが入ればあっという間に理解がつながるだろうイメージも私は持ってて、今思えばそう信じて疑わないところもありました。
「きっかけさえあれば、この子は大丈夫!」って。
なんの根拠もなくそう思えていた、平和な母親でした。
私は息子の才能、個性を引き出すスイッチを押せなかったけど、カテキョー君ならできる!
カテキョー君、お願いします!というところがあったと振り返っております。
ある意味、丸投げですね😂
おそらく、カテキョー君の中でも、「教える」勉強から、息子を「主体」にする勉強へとシフトさせた瞬間があったんでしょう。
カテキョー君の、息子が迷子にならないように自分は道案内をしたり、食糧を供給したり、という記事を読んでそう思いました。
迷子にならないようにというのは、カテキョー君の中では大学受験のゴールへのマップをしっかりと眺めて戦略を練るということだったんだなぁと。
家庭教師というのは学力アップの請負人というのが一般的な考え方と思うのですが、不登校のお子さんの場合にはフィットしないこともあるのかもしれない、と今になって思うことです。
続く。。。
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