この記事は【カテキョー君】が書いています
この記事は【母】が編集しています
今回は、当ブログ初登場!
息子の家庭教師さんことカテキョー君です。
私や息子の記事では何度も登場していただいていたので、ご存知の方も多いはず。
そのカテキョー君がですね、記事を書いてくださいました。
息子の文章とも違う、私の文章とは遥かに違う、知性を感じる内容になっております(笑)
カテキョー君の文章からカテキョー君の雰囲気を感じ取っていただけたら嬉しいです。
(あなたの想像力が試されます。。。)
では、早速内容にいきますね。
初めまして、こんにちは!!当サイトの【こぐま】君の家庭教師をさせて頂いている【T】という者です!
今回【母くま】さまから【こぐま】君と私が勉強して来た日々を、ご家族ともご本人とも違う第三者の視点から振り返って書いてみて欲しい、とのご依頼を頂きました。
私自身、人間の心身の発達に非常に興味があるので、【こぐま】君との勉強の日々をプレイバックし分析するのは自分にとっても良い機会を頂いたと思い、喜んでお引き受けしました。
(とはいえオファー頂いたのは去年でここまでのびのびになってしまいました!!)。
このサイトをご覧になられる方は子どもさんの学習や発達に不安を感じている場合や、学校生活や社会生活に上手く馴染めない方が身近にいるなど色々な場合があると思います。
私たちの学習経験が何かの形で皆さんのお役に立てればと思います。
以下、個人的な思い出も多くなるかもしれませんが、なるべく普遍的で多くの方に役立つ情報となるようポイント・論点をできるだけ明確にしていきたいと思います。
よろしくお願い致します!!
(…今回は具体的な学習法などにはあまり触れず、総論的な、大きな方向性をめぐる話になりました。具体的・技術的なことは次回以降書こうと思います!)
(わーい!また書いてくれるのね)
カウンセリンドクターの紹介された【こぐま】君のイメージ
【こぐま】君と【母くま】さまと初めてお会いし、【こぐま】君と勉強を始めてかれこれ8年目になります。
その間(2013年から)に【こぐま】君は中学3年生から大学4年生になり、今はもう大学卒業後の進路の準備に着手しているところです。
【こぐま】君との出会いのきっかけは医学博士で心理カウンセリングルームを市内で開業している先生からのご紹介でした。
ちょっと私事に入り恐縮ですが、私はその前からメンタルで問題を抱えており(気分障害、うつ病)、その先生のところにすでに数年通っていたのです。
そして【こぐま】君もその同じ先生のところに来ていたのでした。
2013年、その先生の後押しもあって私が地元の大学に30才を過ぎて入学した春頃、
「Tくん、ちょっと面白い子がいるんだけどね」
という感じで【こぐま】君のことを教えてもらいました。
そのときの会話はだいたいこんな感じでした。
先生によれば、その子には不思議なところがある、というのです。
学校の授業は嫌いだけど、勉強というか学問にはすごい関心があってテストだけは受けに行くんだよね
ほぉ~
(……ん?そういうタイプは基本的に本質的な学者肌や創造家型だから、型通りの学習法ではつまらないからダメで、反対に個性と知的欲求をガンガン刺激して満たすと伸びるんだよなぁ…)
いちいちの質問が根源的でね、
例えば“人間はなんで学校に行かなきゃいけないんですか?”と訊いてくるんだよね。こういう質問に本気で答えようとしたら生半可な解答じゃいけないんだよ
ああ
(……やっぱり。なーるほど)…
先生、その子は1+1はなんで2になるのかとか
はいはい、訊いてくる
ああ、やっぱり
Tくんならどう答える?
うーーむ
(…1+1=2の証明は確かにあるけど伝えるのは難しいかなあ~…とはいえ、その子、面白そうだな…)
ま、Tくんとピッタリだと思うから家庭教師のこと考えておいてくれませんか?
あ?はい…
(そう来たか!!)
という感じでした。
そして、私が久しぶりの大学生活への適応に半年を費やしてようやくゆとりが出た秋頃、先生から
「そろそろ会いに行ってくれないか」
と再びお話があり、いよいよ【こぐま】君のお宅にお伺いしたのです。
家庭教師の私からみた不登校の【こぐま】君
ここからは、私が【こぐま】君に対して思ったことを、
- セクション1:【こぐま】君から投げられた最初の質問
- セクション2:〈認知〉というものの非常に大切な働き
に分けて紹介していきます。
セクション1:【こぐま】君から投げかけられた最初の質問
【こぐま】君との初対面のときにこういう質問をもらったのをいまでも鮮明におぼえています。
「どうして歴史で天皇や将軍の名前を暗記しなきゃいけないんですか?」
私からしたら、
おお、来た来た来たーっ!
という感じでした。
※この後にエピソードをちょっと深堀りする“こぼれ話”を書いてあります。興味のある方はぜひご一読を!
さきほどのカウンセラーの先生との会話ですでに、
「1+1=2なのはなぜか?」
という【こぐま】君のチョー本質的、チョー原理的な質問が出ていました。
「天皇や将軍の名前(の暗記)」は歴史における「1+1=2(のルール)」と同じような存在です。
それぞれの学問、数学と歴史の土台、基盤になるものだからです。
それは基礎知識以前のチョー基礎的な認識を問う疑問で、いわば学問や知性の本質を問う疑問です。
それはあまりに本質的で大事なことであるために、むしろ、問われない質問だといえます。
初回面接で“意気投合”し(そう私が一方的にそう感じたのかもしれません!(笑))、【こぐま】君と私はさっそく勉強を始めました。
その第一回目で、
「1+1はなんで2なんですか?」
というあの“伝家の宝刀”が早くも飛び出しました。
そこで私は思いました――
この子はやはりおもしろい。
この子との勉強は何かとてもおもしろいことになるんじゃないか……と。
こうして【こぐま】君と私の勉強の旅路がはじまりました。
なぜ、天皇と将軍の名前を覚えないといけないのか?
ちなみに「天皇と将軍の名前はなぜ覚える必要があるか」には、こう答えたと思います(たぶん)。
天皇と将軍の名前を覚えること自体に大きな意味があるのではなくて、天皇や将軍が“象徴”する時代の内容、雰囲気や事件、出来事がある。
例えば、昭和天皇の名前は第二次世界大戦や戦後復興という現代史の重要な出来事を呼び起こす。
将軍・徳川吉宗の名前は享保の改革など江戸中期の幕府と日本社会の曲がり角を暗示する。
なので、天皇と将軍の名前の暗記は各時代のストーリーや変化を大きくわしづかみにするのに合理的でうってつけなのだ、と……
数学の「1+1=2」は当時私もあまり知らなくて、
「脳科学が発展したらそれを解明できるんじゃないか」
などと若干逃げを打った記憶があります。
その後もこのテーマは我々の間でくり返し話題になっています。
「ペアノの公理」という凄く長い(らしい)「1+1=2」の証明があり、その一部を【こぐま】君が大学に入ってからネットで一緒に見たこともあります。
つい最近もスカイプのオンライン学習のときに議論しました。
そのときの話は、物理的な
「1+1=2(1個のリンゴにもう1個加えると2個のリンゴになる)」
という物体認識と数的認識としての
「1+1=2(1の1つ後ろの数は2である)」
は本当は性質の違うもので、むしろその異質な2つのもの結びつき、誰もが自然な事として考えるようになった理由のほうが大事なんじゃないか、
とかとかとか……まだまだ旅路は終わらなそうです(笑)
セクション2以降は次回へ続く・・・
(大急ぎで仕上げています笑)
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