この記事は【母】が書いております
「不登校の原因は何?」
原因がわかればその原因に対処すれば良いわけですが、まぁ、自分の思う通りにはいかず、そう簡単にも解決しないというのが不登校です(汗)
そもそも原因がそう簡単に特定できるものではなかったなと、私は今になって思っております。
いじめ、学校の先生が嫌、家庭環境・・・etc
これらの理由、原因はどれも真実でしょう。
しかしながら、不登校の解決ができない子ほど、奥深くに原因があるようにも思えるんですね。
つまり、不登校の原因は実際はいろんな要素が複合的に絡んでいるパターンも合って、原因は◯◯と言いきることは難しいと私は感じております。
我が家のケースのように学校を離れてから、
「これが原因だったのか・・・」
と後からわかることもあります。
今、「後からわかる」とは書きましたが、この原因も確信を持って言えるものではなくて、まだ曖昧さが残っているんですよね。
なぜこのようなことを書くかというと、
実は、息子が大学のレポートで自分史を書くというようなものがあり、息子は自分の学校に行けなかった過去のこと、そして、その原因らしきものを書いていたから。
そこには私が知り得ない原因が書かれていました。
私は、誤字脱字のチェックを頼まれ、たまたま息子のレポートを読むことになったのですが、
「なるほど、そうだったのか・・・」
と、なんとも表現しがたい気持ちになったんですよね。
原因がわかればスッキリするように思うかもしれないのですが、実際は逆でして、どちらかというと重さが残るものでしたよ。
息子はおそらく不登校の子供の中でも特殊なタイプ。
なので、息子の不登校の原因があなたのお子さんの不登校の原因にソックリ当てはまるとは思っておりません。
ただ、1人の不登校の子供のモデルケースとして、息子の不登校の原因らしきものを書いてみようと思います。
今だから言える息子の不登校の本当の原因とは?
まず最初に、息子の不登校の本質的な原因となった答えを書いちゃいますね。
一言でいうと、授業での教え方にあったようです。
詳しく説明します。
息子は中学、高校を通して、学校の教科の中では数学が大好きでした。
数学のどういうところが好きかというと、
与えられた問題を試行錯誤しながら頭を使って解き、間違いを修正しながら正解にたどりつく過程
です。
自力で正解を導き出すことに楽しみを感じるタイプなんですね。
カテキョーくんも息子がこうした傾向があることを知っていたので、解き方をズバリ教えてしまうのではなく、躓いたらアドバイスをし、息子本人が自力で正解にたどりつけるようにサポートをしてくれていました。
言ってしまえば、息子の勉強スタイルというのは自分の興味を深めていくスタイルで、学校の授業とは大きくズレていた、ということができると思います。
「えっ?学校に通えていない子がなぜ学校の授業のことがわかるの?」
と思った方もいらしゃるかもしれませんよね(笑)
実は中学2年のとき、息子は学校で数学の授業を受けたことがあるんですよ。
(教室に入って授業を受けるなんて、喜びよりもビックリです・・・)
この息子が授業を受けてみようと思った背景には、息子が信頼した中学2年の時の担任のM先生の存在があったんですね。
ちょっと話が逸れてしまいますが、
不登校を決め込んでいた息子を授業に向かわせたのですから、先生と生徒の関係性って本当に重要なことと思いますよ。
信頼する先生の提案なら、こうして子供を前向きに行動させることができるのですから、先生方にはこの辺のことに気付いていただきたいですね。
もし、対人関係が原因の不登校ならば、関係性の重要性を再認識するだけでもかなり改善するのではないかと私は感じております。
さて、話を戻します。
M先生と息子との何気ない雑談から、M先生は「息子が数学が好き!」ということを知ることになります。
そこで、
「数学だけでも授業に出てみたら?」
と提案をしてくれたのです。
息子はこの言葉を受けて授業を受けに学校に行ったのですが・・・
残念ながら、がっかりすることになってしまいました。
息子の受けた数学の授業というのは、
あらかじめ解き方の解説をし、それが理解できたかどうか練習問題を2〜3題解いて終了、
というものだったらしいです。
間違っていれば注意されるというのも、息子にとっては「???」だったようですね。
息子は間違いを何度か繰り返しながら、正解に行き着く過程が楽しいと感じているのに、学校は教えられたこと以外のことをするとNGとする、間違えば❌にする。
「これでは自分の頭は計算機と同じじゃん!」
と、つまらないと感じるだけではなく、苦痛と感じたようでした。
これは先生が嫌いとかそういうレベルの問題ではないので、先生が悪いのではありません。
詳しくはわかりませんが、授業は学習指導要領の沿って進める必要があったりとか、どうしようもない部分なんですよね?
塾でなら考える数学を教えることが可能かもしれませんが、学校ではきっと無理な話だったのだと思います。
この件を境に
「もう学校の授業はいい」
「自分が楽しいと思える勉強がしたい」
と、息子は授業を受けることはありませんでした。
息子が求めたのは主体的、能動的な学習だったのに対し、学校で教える授業は受け身的であり、一方的に与えるものだった。
これが原因です。
実際には、先生や友達とのトラブルといった問題もありましたよ。
でも、これらは今思えば表層部のかすり傷みたいなものですね。
息子の場合にはさらに奥深〜くに原因があったということです。
本当の不登校の原因は何だろう???
私もそう思って息子の不登校を見守ってきましたが、最近になってこうした一つの原因にたどり着きました。
ここで紹介したことがまぁ大きな原因の一つと言えるのですが、まだ他にもあるのかもしれません。
また、原因らしきものが見えてきたときは随時紹介していきます。
不登校の子ども達は現在の学校教育に違和感を持っているのだろうか?
息子は学校での授業が苦痛であった・・・
という話をさせていただきましたが、あなたは現在の学校教育に疑問を感じたことはなかったでしょうか?
私自身は、息子が学校に入る前も不登校になってしばらくしてからも、学校教育に疑問を持つことはありませんでした。
学校に適応できない息子の方に問題があると思って、息子をどうしたら適応させられるのかとずっと考えていたのです。
でも、逆でした。
息子の個性を輝かせることができる環境は、自由度の高い環境でした。
人によってはわがまま、甘えと思われるかもしれないのですが、学校に無理に合わせることではなかったのです。
息子の個性をなるべくいじらないように私自身が意識して見守っている間に、
学校教育の方が変革の時期にきているのではないか?
と感じるようになってきたんですよね。
昭和の時代は会社に就職するのが一般的で、会社の歯車に一つになることが求められました。
そのためには言われたことを忠実にこなす人材が優秀とされ、学校は社会に求められる人材を育てる教育をしてきたんですよね。
つまり、教えて、できるように育てる、です。
そこには、自分の独自性や創造性は必要とされていなかったですよね。
というか、むしろ邪魔にされ、煙たがれる風潮さえあったと思います。
一流企業に就職すれば一生安泰という考えも浸透してたため、そうした企業に入れるように、できるだけ良い大学に・・・と多くの多くの家庭が頑張ってきたと思います。
良い大学に入るための受験戦争を勝ち抜くには点数を稼ぐことが必要とされ、その点においては学校教育はとても効率が良かったとも言えます。
なんていうのかな、より高い点数を取るためのテクニックを身につけるのが勉強とされ、確かに頭を鍛える学習というものではなかったですしね。
勉強の目的が人生を通したものではなく、
「合格すること」
「良い大学に入って良い会社に就職すること」
という目先の目標になり下がっていたようにも思います。
実際私も暗記を中心とした勉強をしていたし、試験当日は暗記でパンパンに覚えている状態を作れど、試験の翌日にはもう忘れているということが多々ありましたし、「これ、意味ある?将来役に立つ?」と疑問に思うこともありました。
でも、そうは思っても、勉強とはこういうもの!と思っていたので、それ以上のことを考えることはなかったんですよね。
そう、息子の不登校と向き合うまではね・・・。
暗記がメインの教育は私自身も違和感を感じた部分ではありますが、息子はより強い拒絶を示したということでしょう。
どうせやるなら、自分でしっかり理解をする勉強をしたい、自分の頭で解決する方法を取りたいと。
受け身的な授業に慣れきってしまうと、与えられることがデフォルト設定されてしまい、解決策を自分で考えるのではなく、与えてくれる人を探すことになってしまいます。
不登校の子供達は一方的に与えられる学校教育に違和感を感じているのではないだろうか?
息子と同じように感じている子どもも一定数いるのではないだろうか?
私はそう思うようになりました。
今は年金問題もあるし、会社が私たちの生活を守ってくれる時代ではなくなって来ていますよね?
昔は時代に合っていた学校教育が今はマッチしてきていない部分も多くなってきています。
感性豊かな不登校の子ども達はそれを感じているのではないだろうか?と私は推測しているのです。
ただ、感じてはいても感覚を言葉で説明するのは難しい分野なので、なかなかわかり合えないんですね。
では、どうすればいいのでしょうか?
これは感じてみることでしょうか?
「Don’t think! Feel!」
です(笑)
あなたも私も頭では十分すぎるくらいに考えました・・・
一旦頭を空っぽにしましょう。
そして、感じてみましょう。
まずは、学校の何が嫌なんだろう?と相手の立場に立って感じようとするだけでいいと思います。
自分の痛みではなくお子さんの痛みに方向が向き始めると、何かが起こるのかもしれません。
↑
私の場合は、学校教育がおかしいと考えるようになりました。
息子の価値観が私の中に入ったことで、私の古い価値観が崩壊しましたね。
自分の中で過去の考えや価値観の崩壊が起これば、他の価値観を受け入れることができるようになるし、自分が正しいとも考えなくなります。
そうなると、視野も広がるし、自分自身がとても楽になります。
私はこれからの学校教育はどうあるのが良いのか?
と考えることもあるのですが、また何かを感じた時は記事にしてみますね。
コメント
更新嬉しいです。
いつも繰り返し拝見しております。
私の心が落ち着きます。
いつもたくさんのことを教えていただき
感謝しております。
そのことをお伝えしたくて、コメント書きました。
ゆりさん
こんばんは。
コメントありがとうございました。
読んでいただけて大変嬉しく思っております。
8月はプライベートな行事が重なり、なかなか更新できずにおりました(^_^;)
これからもペースはゆっくりめですが、お役に立てるように記事を書けたらと思っております。
とても励みになるメッセージをいただき、私も感謝しております。
どうもありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。